Ｆ１ワールドチャンピオン

　今年（２０２３年）、開催１００年目を迎えたル・マン２４時間レースに次いで長い歴史のあるＦ１世界選手権。第二次世界大戦前のヨーロッパ・ドライバーズ選手権（１９３１-１９３９）を参考に、それまで欧州各国で個別に行われていたグランプリレースの中から伝統あるレースを選りすぐり、一年かけて転戦して年度優勝者を決める世界選手権が初めて開催されたのが１９５０年のことでした。

　その起源がドライバーズ選手権であることからも、初期の選手権はドライバーズタイトルだけが懸けられました（後にレーシングカー製造者に対してもコンストラクターズタイトルが設けられました）。ル・マン２４時間レースと違って、ツボにはまったレースカーは（年次改良はあるにせよ）数年間は優位が続いて、チャンピオンが連覇しがちな傾向にあり７３年間で３４人しかいません。コンストラクターに関しては更に少なくわずか１５チームしかありません。

ドライバーズチャンピオンの一覧（２０２２年時点）
　ジュゼッペ・ファリーナ　/　ファン・マヌエル・ファンジオ　/　アルベルト・アスカリ　/　マイク・ホーソーン　/　ジャック・ブラバム　/　フィル・ヒル　/　グラハム・ヒル　/　ジム・クラーク　/　ジョン・サーティース　/　デニス・ハルム　/　ジャッキー・スチュアート　/　ヨッヘン・リント　/　エマーソン・フィッティパルディ　/　ニキ・ラウダ　/　ジェームズ・ハント　/　マリオ・アンドレッティ　/　ジョディ・シェクター　/　アラン・ジョーンズ　/　ネルソン・ピケ　/　ケケ・ロズベルグ　/　アラン・プロスト　/　アイルトン・セナ　/　ナイジェル・マンセル　/　ミハエル・シューマッハ　/　デイモン・ヒル　/　ジャック・ヴィルヌーヴ　/　ミカ・ハッキネン　/　フェルナンド・アロンソ　/　ルイス・ハミルトン　/　ジェンソン・バトン　/　セバスチャン・ベッテル　/　ニコ・ロズベルグ　/　マックス・フェルスタッペン（以上３４名）

コンストラクターチャンピオンの一覧（２０２２年時点）
　ヴァンウォール　/　クーパー　/　フェラーリ　/　ＢＲＭ　/　ロータス　/　ブラバム　/　マトラ　/　ティレル　/　マクラーレン　/　ウィリアムズ　/　ベネトン　/　ルノー　/　ブラウンＧＰ　/　レッドブル　/　メルセデス（以上１５チーム）

　Ｆ１のミニチュアモデルといえば、カルツォ、ブルム、オニクスといったある意味おおらかな出来映えのメーカーに始まり、現在はドイツらしいカチッとした精密感・清潔感を持ち込んだミニチャンプスと、あれもこれもとばかりに片っ端からモデル化するスパークが主流です。
それとは別にイクソやエディションズアトラスが製造を担当するアシェット・デアゴスティーニといった分冊百科のおかげもあって、上記３４人のワールドチャンピオンが駆ったチャンピオンマシンを揃えることが出来ましたので、１９５０年から現在までをいくつかの時代に区分けして紹介していきます。